2009年10月28日 17:20
嵯峨の油掛け地蔵
JR嵯峨嵐山駅の北西(右京区嵯峨天龍寺油掛け町30)有栖川沿いに地域の人々から篤い信仰を集めているお地蔵様があります。
通常仏像やお地蔵様には水を掛けてお祈りしますが、このお地蔵様にはなんと!!油を掛けてお参りするのです。
昔この付近を通行する油商人達が、水ではなく貴重な油を掛け、商売繁盛を願ったのが始まりで、いつしかそれが、一般の人にも広がっていったということです。
多くの人が次から次へと油を掛けるので、お地蔵様はテカテカと黒光りしています。
今でこそ安価な油ですが、江戸時代以前の人達にとっては高価で大切な油でした。その頃は灯油を掛けていましたが、今はこの地域の方が持ってこられるサラダ油を掛けています。
ところで、このお地蔵様、実は鎌倉時代に造られた阿弥陀様で、20年ほど前にお体の周りに厚い層になって固まった油を取り除いて初めてお地蔵様でない事が判ったとか!!
でも、この地域の人達は昔どおり親しみをこめて「お地蔵様」と呼んでいます。
この辺りの町名は油掛町ですが、近くの有栖川に架かる橋も油掛け橋といいます。
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