1885年(明治18年)、西陣・冨田屋は店舗および住居として十代冨田屋籐兵衛によって建てられた
家訓
一神佛を崇敬しその祭りを怠らぬこと 一一家は和合協力してきゆうを共に如何なる苦難にし打克ち日々を朗らかに楽しく生きること 一職務によく勉め励みて一家の経済を確立質素にしてじょうびを省くこと 一何事にし誠心誠意を似てあたること 一大事にあたりては信ずる長老の意見を聴き周到なる注意と深き熟慮の上中道を行うこと 一常に精神の修養につとめ品性を高め積善をなす事と心掛くべし 一他人に對しての保障判事は親類ととえとも一切せざること 一財産は一方によせず家土地及株式現金と三分ずること 一常によき友と交じりあらゆる誘惑に打克つこと殊に酢色の枕弱は最し恐ろしきものと心掛くべし
右の條項をよく尊守すること
田中藤兵衞