2009年6月 7日 13:48
緑したたる大原で生声明を聞く!!
久しいぶりのてくてくは、楓の新緑が眩しい大原野の里です。
秋の紅葉も素晴らしいですが、今の季節も緑一色、緑がしたたるとはこの景色の事だと思いました。
国際会館前から京都バスに乗り、大原で下車、建礼門院ゆかり寂光院を訊ねた後、三千院の山門の前を通り過ぎ、律川に架かる赤橋を渡ると、円仁が天台声明の根本道場として創建した勝林院です。
本道は江戸時代の再建ですが、大きくて堂々とした佇まいで、ご本尊は法然上人ゆかりの「証拠の阿弥陀如来」がお祀りしてあります。
大原問答の時、「如来様の何処から光が出たのかなぁ〜!」なんて思いながら、まずは家内安全をお願いしました。
その後、三千院の赤い朱雀門前を通り、来迎院へ。
こちらは、円仁が天台の声明道場として開き、その後融通念仏の開祖良忍が再考した寺で、大原の山中にひっそりとたたずむ本堂は江戸時代の再建です。
ここでは、御住職のお話と供に、生の声明を聞かせていただきました。
唱えてくださった声明は、全14文字のものでしたが、全てを唱えるには20分もかかるとの事、
その内の3文字だけを聞かせて下さいましたが、それでも3分以上かかっていました。
御住職曰く「日本には古来、声楽が無いと言われていますが、声明がまさに、日本の声楽ですよ!」
とおっしゃっていました。(何とも不思議な気分になります!)
来迎院が創建された当時は、延暦寺の僧兵達の行状を嫌い、本当の仏道修行を求める僧侶達が山を降り、この辺りに次々と修行の道場を建て、その数は40数箇所にものぼっていたそうです。
緑一色の大原の里で見も心もすがすがしくなった一日でした。
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