2008年12月10日 17:22
並河靖之七宝記念館
マナー教室の生徒さん達と東山区にある七宝の名工、並河靖之の工房兼住宅におじゃましました。
並河靖之は1845年川越藩家臣高岡九郎左衛門の三男として生まれ11歳の時、並河家の養子となりました。幕末維新に青年時代を過した靖之は当時盛んになりつつあった七宝の研究、製作に打ち込み、3度のパリ万博等国内外で多くの授賞を重ねました。
彼の七宝は有線七宝という技法で、金や銀の線を細いテープ状にして金属のボディに貼り付け模様の輪郭線とし、その線と線の間に釉薬をさして焼成、研磨を繰り返す気の遠くなるような技法で、靖之の作品は欧米で絶大な人気を得、今日でも世界中の人々を魅了し続けています。
靖之の邸宅は明治27年に建てられ、現在は並河靖之七宝記念館として公開されています。
靖之の七宝作品の数々が展示されているのは勿論で、その繊細さとあでやかな色使いには目を奪われてしまいます。
やすゆきが実際に七宝を製作していた工房の他、京町家に御殿造りがプラスされた珍しい邸宅と共に、七代目小川治兵衛の作庭による美しいお庭があります。
この庭には七宝を研磨する為にひかれた琵琶湖疏水の水が流れ池を作っています。
これは、植治が民家に疎水の水を引いたはじめての例とか。
(小川治兵衛は植治と呼ばれ、平安神宮の神苑を始め円山公園等数々の名園を手がけました)
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