2010年8月17日 16:00
桃源郷
「桃花源記(とうかげんき)」 陶淵明著 に描かれた桃源郷とは、漁師が迷子になって進んでいくと、限りなく続く桃の花が咲く美しい林を見つけた。吸い込まれるように入っていくと、戦いを逃れた人々が、素晴らしく美しい村で楽しそうに暮らしていた。あくせくしない平和な暮らし。人里はなれたユートピアのことを桃源郷と言うようになった。その漁師は、その理想郷を探して訪れようとするが二度と見つけることが出来なかった。こんな話がミュージアムになった。トンネルを抜け、橋を渡って美術棟へ。この橋、トンネルが我々のすむ世界とは違う、別世界へといざなう。すなわち Shangri-La 【シャングリラ】。これはいわば桃源郷って意味で、MIHO MUSEUM通信の名前にもなっています。花が咲き誇る頃に訪れるとこの世のものと思われない。
夢なのか現(うつつ)なのか、お盆が過ぎてほっとしたのか、昼寝覚に物憂いけだるさ。桃源郷を見たような気がする。一昨年行ったミホ美術館なのか、見も知らない中国のユートピアなのか。二度と見ることの出来ない夢なのでしょう。探しても見つからない、偶然がもたらす心の安らぎなのでしょう。
★西洋のシャングリラは、ヒマラヤのミステリアスな永遠の楽園
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